ふね雑学ブログ

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雨の日も雪の日も「本日は晴天なり」?!「本日は”曇天”なり」がダメな理由

無線局がマイクテストや無線電話の調整として電波を発射したり、海上保安庁所属の通信所が海上予報や海上警報を発するときに連呼する「本日は晴天なり」。雨や雪、台風の日にも関わらず「本日は晴天なり」です。なぜなのでしょうか。

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「本日は晴天なり」は法律で決められた文言

無線局運用規則という法律で、試験電波を発射するときは、「本日は晴天なり」を使うように決められています。従って、天気が悪いからといって「本日は曇天なり」とか「本日は雨天なり」とは言えません。

「本日は晴天なり」になった理由

「本日は晴天なり」の語は、アメリカのマイクテスト「It's fine today.」を直訳したものです。It's fine today.には英語の発音に必要な要素が全て含まれているため、この語が採用されましたが、「本日は晴天なり」には発声、発音に関して特別な意味はありません。

試験目的なんだから、もう少し合理的な語がいいのでは・・・と思うのですが、一度定着したら中々変えづらいのでしょうね。

無線局運用規則第39条
 無線局は、無線機器の試験又は調整のため電波の発射を必要とするときは、発射する前に自局の発射しようとする電波の周波数及びその他必要と認める周波数によつて聴守し、他の無線局の通信に混信を与えないことを確かめた後、次の符号を順次送信し、更に一分間聴守を行い、他の無線局から停止の請求がない場合に限り、「VVV」の連続及び自局の呼出符号一回を送信しなければならない。この場合において、「VVV」の連続及び自局の呼出符号の送信は、十秒間をこえてはならない。
一 EX 三回
二 DE 一回
三 自局の呼出符号 三回
2 前項の試験又は調整中は、しばしばその電波の周波数により聴守を行い、他の無線局から停止の要求がないかどうかを確かめなければならない。
3 第一項後段の規定にかかわらず、海上移動業務以外の業務の無線局にあつては、必要があるときは、十秒間をこえて「VVV」の連続及び自局の呼出符号の送信をすることができる。

無線電話の場合には無線電信用略符号に代えて、次のような無線電話用略語を用いなければならない(無線局運用規則第14条第1項、別表第4号)。
略語 意義又は左欄の略語に相当する無線電信通信の略符号
ただいま試験中 EX
こちらは DE
自局の呼出符号 自局の呼出名称(又は呼出符号
本日は晴天なり VVV

無線設備の機器の試験又は調整のための電波の発射が、他の既に行なわれている通信に混信を与える旨の通知を受けたときは、直ちにその発射を中止しなければならない(無線局運用規則第22条第1項)。

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