船の所属会社は「ファンネル」で判断しよう!
「ファンネル」と聞くとなぜかガンダムを連想する方が少なくないようですが、船好きであれば船の煙突を指す言葉にしか聞こえません。
ファンネルは蒸気船から出る煙を逃がすために設置されたので、もともとはすすの汚れが目立たないように黒く塗られていました。
石炭以外を燃料とする船舶が少なくなった現代では、エンジンから出る煙の量も少なくなり、実際に煙が出る排気管は細いパイプで十分になりました。
そのため、すすの汚れに配慮して黒く塗る必要がなくなり、ファンネルにはその船会社を識別するための手段として、所属会社のロゴなどが着色されるようになりました。
特にクルーズ船のファンネルは、船会社の特徴が顕著に現れているものもあり、見ていて面白いです。一般的に、ファンネルマークが描かれているのは化粧煙突で、この中にエンジンや発電機、ボイラーや焼却炉などの複数の排気管が隠れています。
この貨物船のファンネルは青字に白いラインが入ったデザインで塗られていますね。
アメリカ・カリフォルニア州のロングビーチに係留されているキュナード社の初代クイーン・メリーのファンネル。赤と黒のファンネルを見ると、あ、キュナードの船だ!とすぐに分かります。
これはカーニバルクルーズ社の客船です。形が特徴的ですね!筆者はエビフライの尻尾みたいだなあといつも思っています。
上から、アイーダ・クルーズ、コスタ・クルーズ、ディズニー・クルーズ・ラインの客船。ファンネルに企業のロゴが大きく描かれています。
まとめ
・船の煙突のことをファンネルという。
・もともとは黒く塗られていた。
・ファンネルのデザインから船の所属会社が分かる。