ふね雑学ブログ

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タイタニックの遭難を機に世界に広まった遭難信号「SOS」その意味は?

先日ツイッターで以下のような問題を出しました。

答えは「特に意味はない」です。タイタニックがこの遭難信号を使用したことがきっかけで世界に広まったSOSですが、意味がないとは一体どういうことでしょうか?

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ふね雑学 on Twitter: "【問題】
遭難信号の「SOS」は何の略?"

 タイタニックは2種類の遭難信号を送っていた

RMS Titanic 3.jpg

遭難時、〈タイタニック〉号は、次の2種類のモールス符号による信号を発信しています。

CQD(ー・ー・ーー・ーー・・)

SOS(・・・ーーー・・・)

CQDのCQは「全無線局宛」、Dは「遭難」を意味し、「全無線局に対し遭難を知らせる」という一般の通信に近い符号をの構成であるため、区別がしにくいという欠点がありました。SOSはこれを解消するために採用された特別の符号で、符号そのものに特に意味はありません。

タイタニック〉号には、遭難信号としてCQDを提唱していたマルコーニ社の無線設備が設置されていたため、最初はCQDを発信しましたが、より多くの船舶に救助を求めるため、SOSも発信していたものと思われます。(ちなみに、マルコーニ社の創業者であるイタリアの発明家グリエルモ・マルコーニは無線通信の発展に貢献したとして、ブラウン(ブラウン管の発明者)とともにノーベル賞を受賞するほどの人物です。)

このモールス信号SOSは、遠距離まで届かない、信号発信には専門技術が必要、突然の転覆では対応できないといった弱点があり、1999年に導入された人工衛星を使った全世界的な海上遭難・安全システム「GMDSS」にその任を譲り、使命を終えました。

ただ、SOSという信号の意味は現代でも変わらず多くの人に認知されていますよね!モールス信号も単純なので、覚えておいて損はないと思います。

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